最近急に暑くなりましたね~💦💦まだエアコンを使うほどの気温ではないけれど、こないだまで着ていた長袖のパジャマが、もう暑くて着られない…慌てて夏用を引っ張り出しました。掛け布団も早く薄手にしないと暑くて眠れない~
春から初夏へと移り変わるこの季節、急に気温が上がって体がついていかない…きっと皆様も同じように感じていらっしゃいますよね。日本の春はいったいどこへ行ったんだー(# ゚Д゚)
怒っていてもしょうがないので、今回のブログは、中医学の視点から急な暑さに対応するための対処法をご紹介しますね~。中医学では、こうした気候の急変も「外邪(がいじゃ)」の一種として捉え、体への影響を深く考えます。
まずは、暑さの邪気について説明しまーす
「暑邪(しょじゃ)」

中医学では、夏の暑さは「暑邪」と呼ばれ、以下のような特徴があります
暑邪の特徴
- 炎熱
陽性の邪気で、炎のように上に燃え上がり発熱する特徴があります。所邪による病気は、高熱、顔が赤い、口が渇く、大汗をかくなどの症状がみられます。
- 気や津液の消耗
暑邪は発散という性質があるので、汗が大量にかかせます。汗に伴って津液や気が消耗し、「気陰両虚(きいんりょうきょ)」を引き起こします。体が熱い、のどが渇く、水を欲しがる、脱力感などの症状が表れます。
- 湿邪と結びつく
夏は暑いだけでなく湿度も高く、水分もよくとるので、湿じゃの影響を受けることが多いです。手足が重だるい、食欲がない、吐き気、下痢などの症状があります。
🔍特に「急に」暑くなると、体がまだ順応しておらず、熱をうまく逃がせないため、熱がこもりやすくなります。
食養生:体の中から熱を鎮める

中医学では食材にも「性質(寒・涼・平・温・熱)」があります。暑邪を鎮めるには「寒性・涼性」の食材が効果的です。また、殺菌作用のある食材や酸味のあるものもこの季節にぴったりです。
- 涼性の食材
夏の果物の代表のすいかは、体の熱を冷まし、潤いを補うのでお勧めの食材です。冷やしたスイカは美味しいですが、脾胃を冷やしてその機能が落ちてしまうので、できれば常温で食べたいところです。その他、きゅうり、苦瓜、トマト、れんこん、緑茶などがおすすめです。
- 殺菌作用のある食材
高温多湿の夏場は細菌やウイルスが繁殖しやすいため、食中毒や胃腸の風邪がはやる季節です。料理は常に薬味を使い、生ものはできるだけ避けましょう。ねぎ、わさび、みょうが、生姜、山椒、シソ、梅などがおすすめです。
- 酸味の食材
酸味には、汗のかきすぎをおさえる力があります。また酸味には食欲増進の作用もありるので、酢の物、梅干し、ラッキョウなどがおすすめです。また酸味は甘味と合わさると潤いを生みます。甘酢和えなどはこの時期の超おススメのメニューです。
🔍生姜やネギなど温性食材は、この時期は控えめに。
生活養生:「潤い」と「養心」を心がける
- 水分補給

津液(しんえき:体内の潤い)が暑邪によって消耗しやすいため、適度な水分補給が重要です。冷たい水をがぶ飲みするのではなく、常温または少し冷ました「白湯」や、薄めの麦茶・ハトムギ茶などがおすすめです。緑茶には余分な熱をとり去ってくれる効果もあります。砂糖入りや炭酸飲料は避けましょう。
- 冷房対策
冷房の効いた室内と外気温の差が激しいと、「寒邪」と「暑邪」が交錯し、体調を崩しやすくなります
中医学ではこれを「寒熱錯雑(かんねつさくざつ)」と捉え、特に胃腸の不調を引き起こす原因になります。さらに冷たい飲み物を摂りすぎることで、身体はどんどん冷えていき、肩こりや頭痛、むくみ、軟便が起こりやすくなります。適度に発汗することは、体の深部の熱を発散するのに有益なので、温かいものを摂ったり、夏でも湯船につかることが大切です。 そして、外と室内との極端な温度差は、自律神経にも影響します。温度差はできるだけ小さくしましょう。
👉ポイント
・室内での薄手の羽織りものを用意
・足首やお腹を冷やさない
・こまめに換気して空気の巡りを良くする
- 夏の睡眠

暑邪は「心」に影響しやすく、不眠やイライラにつながることがあります。この時期は意識的に休息をとり、「夜ふかし」「冷房の効かせすぎ」などを避け、心と体を落ち着かせましょう。寝る前に、ヨガなど軽いストレッチをするのもおすすめです。
まとめ
急な暑さに対して、中医学では「熱を冷まし、潤いを保ち、心を整える」ことが大切と考えます。
自然のリズムに逆らわず、季節と調和した暮らしを意識することで、無理なく心身の健康を保つ助けになりますので、ぜひ、日々の生活に取り入れてみてください。みなさまも、夏に向けて、自分の『内なる涼』を大切にして過ごしましょうね~(^^)/。
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