近々、漢方講座を開くことになりました(^^♪と言ってもそんな大げさなものではなく、お知り合いの方が漢方講座を探しているが、なかなかいいものが見つからないとのことで、講座が見つかるまでのつなぎというか、基本中の基本くらいならお話しできるかな~7と思ってお誘いしてみた感じです^^;それでも人様にお話しするなら、私も勉強しなおさなければ!ということで今回はまず「気・血・水」の働きについて。
「気」
心身の活動に必要なエネルギーの源を意味します。元気ややる気というように目には見えないもので、気が過不足なく充実しスムーズにめぐることでハツラツとした健康な日々を送ることが出来ます。
気の働き
- 推動(すいどう)
生理作用を促進する働きのことで、内臓や器官を動かし正常に働くようにする作用です。
- 温煦(おんく)
体や内臓を温め、生理機能を活発にし、体温を正常に保つ作用です。
- 防御(ぼうぎょ)
ウイルスや寒さなど病気の外的要因(外邪)が体内に侵入するのを防ぐ作用です。
- 固摂(こせつ)
血液や体液が異常に体外に漏れ出すのを防ぐ保持の働きです。
- 気化(きか)
精気、血、津液間の相互転換作用と内臓のもつ固有の生理作用のことです。
「血」
水穀の精(飲食物の栄養素)と空気中の清気(酸素)とが胸中で交わり、生成する赤くて栄養豊かな液体とされ、現代医学でいう血液とほぼ一致しますが、広くは肉体や器質、体内の栄養物を意味しています。
血の働き
- 補養(ほよう)
血が気の流れに乗って体中に運ばれることで臓腑や組織に栄養を補給し、組織を潤します。
- 養神(ようしん)
精神を養い安定をさせる作用です。これにより意識が明晰になり、反応も素早くなります。
「水」
体に必要な血液以外の水分で、組織液、体腔液、リンパ液などの体液のことです。水は、比較的さらさらで流動性の高いもの=津、濃くて流動性の少ないもの=液があり、合わせて「津液」といいます。
- 津(しん)
体表や皮膚、筋肉や毛孔に分布して皮膚を潤したり、体を冷ましたり、外的要因から体を保護するような働きがあります。リンパ液、汗、涙、鼻水などがこれにあたります。
- 液
関節、脳、骨髄、臓腑に注がれています。老廃物の排出をしたり、関節の動きを滑らかにしたり、血液の一部となったりします。消化液、髄液などがこれにあたります。
気血水の弁証
弁証というのは、かんたんに言うと身体の状態を判断する方法で、気血水から大きく分けて、6つのタイプががあります。ひとつのタイプだけではなく、複数該当することが多いです。
「気虚(ききょ)」…気が不足するタイプ
「気」が不足している人は五臓の中で「脾」=胃腸のパワー不足と言われています。食べすぎると、胃腸に負担がかかってしまうので、消化のよいものを適量食べることを心がけるとよいです。また、冷たい飲み物や生ものも胃腸の働きを妨げもます。運動にしすぎや汗のかきすぎも気を付けましょう。
【特徴】
●疲れやすい
●風邪をひきやすい、治りにくい
●あまり食欲がない
●寒がり、冷え性
●下痢をしやすい
【おすすめの食材】
紅茶・ほうじ茶・緑茶・杜仲茶・生姜・シナモン・なつめ
「気滞(きたい)」…気の流れが滞るタイプ
気が滞ると、自律神経のバランスが崩れ、精神的に不安定になります。適度な運動でリフレッシュ、リラックスを心掛けましょう。また甘酸っぱいものを食べることや、アロマもおすすめです。
【特徴】
●イライラしやすい
●落ち込みやすい
●お腹はってガスやゲップがでやすい
●生理不順や月経前症候群がある
●ストレスから食べすぎることがある
【おすすめの食材】
ジャスミン茶・カモミールティー・菊花茶・ローズティ・ミント・陳皮・山査子・生姜
「血虚(けっきょ)」…血が不足するタイプ
血虚になると、全身に栄養が行き渡りにくくなり、肌荒れや乾燥肌、脱毛、手足の冷えや、めまいが起こりやすくなります。目に関する不調もあらわれやすく、睡眠の質も低下します。規則正しい生活を行い、しっかり睡眠をとる、栄養バランスを考えた食生活が重要です。冷えに気を付け、リラックスできる程度の軽めの運動を行いましょう。お風呂上がりのストレッチなども有効です。
【特徴】
●めまいや立ちくらみを感じる
●顔色が白く艶がない
●手足のしびれがある
●肌がかさかさする
●眠りが浅いなど睡眠トラブルを感じる
【おすすめの食材】
黒豆茶・クコ茶・ほうじ茶・なつめ・クコの実・黒糖(豆乳もおすすめ)
「瘀血(おけつ)」…血の流れが滞るタイプ
「血」が体のどこかで滞ってしまうことが原因となって、肩こりや頭痛、生理痛を引き起こします。傷が治りにくかったり、目の下にクマがあったりするのも、血行が悪いためです。冷えは厳禁、ゆっくり入浴して血行を良くしましょう。長時間同じ姿勢も避けましょう。
【特徴】
●肩こりや頭痛がある
●手足の冷えがある
●生理痛がひどく生理の血に塊が混じることが多い
●顔色や唇の色が暗い
●シミやそばかすが多い
【おすすめの食材】
紅花茶・プーアル茶・杜仲茶・ローズティ・紅茶・シナモン・黒豆・生姜・山査子・黒糖
「陰虚(いんきょ)」…水の足りないタイプ
体内の「水」が足らず乾燥しているのが「陰虚」です。少しでも暑いところに行くと、あっという間にのぼせてしまいます。冬場も外はいいですが、暖房の利いたところは苦痛なはず。いつも気持ちがたかぶっており、すんなり寝つくことが難しいです。汗のかきすぎに気を付け、こまめに水分を補いましょう。
【特徴】
●のどの渇きを感じる
●のぼせやほてりがある
●便がコロコロしている
●皮膚や目が乾燥する
●体温が高め
【おすすめの食材】
緑茶・紅茶(豆乳入り)・菊花茶・ほうじ茶・菊花・クコの実
「痰湿(たんしつ)」…水の停滞したタイプ
水分代謝が悪くなり、老廃物がうまく排出できないタイプです。むくみや肌荒れが出やすく、ただむくんでいるだけでなく、肥満型なことも多いようです。甘いものや油っこいものを避け、好んで食べることで、ますます体内の「水」が増えてしまい、どうにもならなくなってしまうことも。
【特徴】
●ぽっちゃり型
●むくんでいると感じることが多い
●甘いものや油っこいものが好き
●吹き出ものがよく起きる
●血中コレステロールや中性脂肪が高い
【お勧めの食材】
烏龍茶・プーアル茶・はと麦茶・杜仲茶・ハブ茶・緑茶・ドクダミ茶・ジャスミン茶・山査子・生姜
まとめ
自分はこのタイプかな~?と思うものはありましたか?私は、基本は気虚と血虚。そして血が少ないことから血が滞る瘀血タイプです。まずは自分のタイプを知ることから、のんびり漢方生活始めるといいですね~(^^)/