またまた腰痛が悪化して、痛みと戦う日々を送っております。だいぶん改善してきましたが、3週間経過してもまだ完治しません。観念して久しぶりに以前お世話になっていた接骨院の先生を受診したのですが、どうやら早く治そうと焦って自己流の腰痛体操をしたのが悪かったようです…
「足首捻挫したら、しばらくはじっとするでしょ。なのに腰となると、なんでか動かして治そうとする怒」「腰痛運動は腰痛を予防するもの。痛くなってから焦ってするものではない怒怒」
はい、おっしゃる通りでございます(-“-)
さて今日は、せっかくですので、腰の痛みについて中医学でできることについて考えたいと思います。その前に、私たち世代に多いとされる「腰椎すべり症」について、お伝えしますね~
腰椎すべり症
腰椎とは背骨の腰にある部分の骨のことで、腰椎は上半身を支える重要な役割を果たしています。椎間板や椎間関節に異常が起こると、腰椎が元の位置から前方あるいは後方にずれることがあり、これを「腰椎すべり症」と言います。「腰椎変性すべり症」と「腰椎分離すべり症」の2種類があります。
- 腰椎変性すべり症
原因ははっきりしていませんが、加齢によって椎間板などが変性し、すべり症が発生するのではないかと言われています。女性に多くみられ、年齢も閉経の頃に発症することが多いです。脊柱管狭窄症を伴うことも多いです。
- 腰椎分離すべり症
腰椎を構成している骨は、前方に支柱となる椎体があり、その後ろに脊柱管、そして脊柱管を椎弓が覆っています。「分離すべり症」とは、椎体と椎弓が疲労骨折などを起こし分離し、上下の骨がずれることにより生じます。
症状
腰が痛くなったり、お尻から足にかけてしびれたり、痛みが出たりします。また、長時間立っているのがつらくなることもあるでしょう。腰を反ると痛みが強くなる場合が多く、腰を丸めると痛みが和らぎます。また、間欠性跛行といって、少し歩くと痛みが生じて歩けなくなり、休憩するとまた歩けるようになる、を繰り返す症状が出ることがあります。
治療法
薬物療法としては、痛みを抑えるため、非ステロイド系の抗炎症薬を内服、もしくは貼付します。コルセットを装着することにより背骨が支えられ、症状が軽減することがあります。また運動療法や低周波電気刺激療法を用いて、血行を促進し、症状の緩和を目指す場合もあります。痛みが強い場合は、局所麻酔薬などを用いる神経ブロック療法を行い、痛みを伝える神経の活動を一時的に遮断します。それらの方法で改善がみられなければ、手術が検討されます。
中医学から見た腰痛
中医学では、腰痛の原因は、「外邪侵入」「気滞血瘀」「腎虚」が原因で起こると考えられます。
外邪による腰痛
寒邪と湿邪が同時に侵入して起こる「寒湿腰痛」と熱邪と湿邪が同時に侵入して起こる「湿熱腰痛」があります。寒湿腰痛は、汗をかいた後や雨に濡れるなどした時に体が冷えるると起こりやすいです。また、蒸し暑い夏や台風が来た場合などに、湿熱の邪が入りやすくなります。どちらも、経絡内の気血が流れにくくなることによって痛みを引き起こす状態です。
漢方薬では、寒湿腰痛には、冷えや湿気を除去しながら経絡の巡りを良くする「苓姜朮甘湯(りょうきょうじゅつかんとう)」ツムラ118、湿熱腰痛には、「薏苡仁湯(よくいにんとう)」ツムラ52が使われます。
気滞血瘀(きたいけつお)の腰痛
悪い姿勢や運動不足、外傷、過度なストレス、過剰な運動などによって、経絡内の気血の流れが滞るために痛みが起こります。血の巡りを整える「疎経活血湯(そけいかっけつとう)」ツムラ53、ぎっくり腰の緊急措置にも使われる「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」ツムラ68を用います。
腎虚(じんきょ)の腰痛
腰がだるい、腰に力が入らないというような症状があり、疲れると痛みが悪化するような場合は腎虚からの腰痛です。腎虚によって腰の骨が弱くなるため、骨粗鬆症による腰痛も腎虚が原因になります。以前、膝の痛みの時にお伝えした「独活寄生湯(どっかつきせいとう)」「牛車腎気丸(ごしゃじんぎがん)」ツムラ107などを用います。
まとめ
腰の先生と話をしていて気が付きましたが、今回4年ぶりの受診でした。しかもぎっくり腰は今年3回目。ずっと調子よかったのに、なぜ再発したか、しかもこんなに頻繁に痛みが出ているか…考えられる原因の一つとしては、昨年末から使用しているインソールの可能性を指摘されました。膝痛で始めたのですが、体のバランスが変わるため、腰に影響が出る可能性があるとのこと。あっちが良ければこっちが痛む、ほんとに加齢を実感します泣。でもそろそろ慣れてくる頃だろうとのことで、痛みのある時は無理しない、しっかり腰痛体操を続ける、そして1か月に1回メンテナンスに通うことで、インソールも続けることになりました。きれいさっぱり忘れていた先生直伝の腰痛体操を復習したし、毎朝晩頑張ります!皆様も、どうぞ痛みがあるときは無理せず!を心がけて(当たり前か…)痛みのないまいにちをおすごしくださいね~(^^)/