風邪は引きはじめが肝心(>_<)

うっかり風邪をひいてしまいました(>_<)背筋がゾクゾクするなと思いながら、一日東京マラソンの応援に行ってしまい、薬を飲むタイミングを逃した結果で、漢方薬を勉強するものとしては反省しきりです^^;
今年の春は寒暖差が例年よりも激しく、私のほかにも風邪ひきさんがたくさんいらっしゃると思います。風邪については、以前もお伝えしましたが、風邪は万病の元。だからこそ、素早く治したいですよね!今回は風邪の症状に合わせたひきはじめ対処法とおすすめの漢方薬についてご紹介します。

寒い風邪と熱い風邪

中医学では、風邪は“寒い風邪”と“熱い風邪”の大きく2つのタイプに分かれると考えられています。

  • 寒い風邪

ひきはじめに背中がゾクゾクと寒気(悪寒)がするのが特徴です。急な気温低下や寝冷え、冷たいものの食べ過ぎなど、カラダが冷えるとひきやすくなります。顔色が青白く、透明でサラサラとした水様性の鼻水やくしゃみ、肩こり、倦怠感などの症状がでやすくなります。ひどいときにはガタガタ震えるような悪寒や、節々の痛みなどの症状がでることもあります。身体を温めると楽になります。

  • 熱い風邪

のどの腫れや痛み、カラダのほてりや熱感、発熱など炎症症状が主体になるのが特徴です。寒気はあっても少なく、気候が温暖なときにひきやすくなります。赤い顔になりやすく、黄色くネバネバした粘性の鼻水や痰がでやすくなります。また、のどの乾燥やイガイガ、空咳など乾燥症状もでやすくなります。冷たいものを欲しがり、体を冷やすと楽になります。

タイプ別風邪のひきはじめの治し方

  • 寒い風邪

体の表面を温める
寒い風邪のひきはじめに温めたいのは、身体の表面です。表面を温めることで風邪の治りが格段に速くなります。厚着をする、布団にくるまるなど、寒い風邪をひいたときに無意識に行う行動は、体の表面を温めます。

「生姜」で体を温める
体を温める食材として有名な生姜(しょうが)ですが、中医学では、生の状態から乾燥させた生姜(しょうきょう)は身体の表面を温める働きがあります。また、蒸したした後に乾燥させたものを乾姜(かんきょう)といい、体の中心を温めると言われています。寒い風邪のひきはじめには生姜(しょうきょう)がおすすめです。

背中の上部を温める
「風門のツボ」は背中の上部・両方の肩甲骨の間にあり、風邪が入ってくる門という意味です。ここにカイロを貼ることで、風邪予防にも有効です。

  • 熱い風邪

体の表面の余分な熱を冷ます
熱い風邪では体の表面の余分な熱を冷まし炎症を抑えることが大切です。アスパラガス、セロリ、みょうが、レタス、柿、梨、緑茶など、熱を冷ます食材がおすすめです。

体を潤し、乾燥を防ぐ
外気や冷房、暖房による乾燥が原因で熱がこもり、炎症の引き金になることがあります。こまめに水分をとったり、あめをなめたり、部屋を加湿するなどして、乾燥を防ぎましょう。

体を過剰に温める食材に気を付ける
唐辛子や胡椒、生姜など辛く刺激の強い香辛料など、体を温める食材は取らないようにしましょう。風邪にいいと言われている生姜は身体を温めるだけでなく乾燥させる働きもあるため、熱い風邪の時は注意しましょう。

風邪タイプ別・症状に合わせたおすすめの漢方薬

  • 寒い風邪におすすめの漢方薬

風邪の漢方薬として有名な「葛根湯」、その仲間である「麻黄湯」や「小青竜湯」は、寒い風邪の引きはじめに有効です。肩こりが強いときは「葛根湯(かっこんとう)」ツムラ1、ひどい寒気、高い発熱、節々が痛いときは「麻黄湯(まおうとう)」ツムラ27鼻水がひどいときは「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」ツムラ19がよいです。症状に合わせて使い分けましょう。発汗させることが目的なので、汗をかいたら飲み止めましょう。

  • 熱い風邪におすすめ漢方薬

熱い風邪のひきはじめには、カラダの表面を冷まして炎症を抑えてくれる漢方薬がおすすめです。のどが腫れて痛いときは、ツムラにはないですが「銀翹散(ぎんぎょうさん)」、症状が進んで、咳が悪化したら、「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」ツムラ55、のどの痛みが強い時は「小柴胡加桔梗石膏(しょうさいこかききょうせっこう)」ツムラ109がおすすめです。

まとめ

今回しみじみ思ったのが、漢方薬は飲むタイミングが命!ということです。うっかり飲み遅れて、結構引きずってしまいました^^;ぞくっときたら…という言葉がある通り、おかしいと思ったらすぐ飲むことが、風邪をひき始めで治す一番のポイントです。皆様も寒暖差に気を付けて、引きはじめで風邪を退散させてくださいね~(^^)/