辛い夜間頻尿(-“-)原因と対策

先日、弾丸で閉幕直前の関西万博に、小学校の時の同級生と行ってきました(^^♪まったく予約が取れず、当日予約もはやばやと諦め、一日中久しぶりの再会で喋り散らして、それなりに大満足の1日でした(*^-^*)

そこで、彼女からびっくりのお話。「夜中に10回くらいトイレに起きてしまう」
私も、時々夜中にトイレで起きることはありますが、1回でもなんか寝不足になるのに、それが10回も!!

こうしたお悩みは、年齢を重ねるにつれて多くの方に見られるようになります。実際、60歳以上の約半数が何らかの形で夜間頻尿を感じているといわれます。夜間頻尿は、放っておくと睡眠の質を下げるだけでなく、転倒リスクや日中の倦怠感にもつながることがわかっています。今回は、西洋医学と中医学の両面から、夜間頻尿の原因と体質に合わせた対策をご紹介したいと思います!


西洋医学でみる夜間頻尿

西洋医学では、夜間頻尿は主に次のような原因で起こると考えられています。

  • 前立腺肥大症:前立腺の肥大により、膀胱が圧迫されることで頻尿や残尿感がでます。40代から肥大が始まり、80台になると80%の方が何らかの症状が出ると言われています。
  • 心不全:心不全は、心臓のポンプ機能が低下した状態のことで、重力に逆らって水を押し戻すだけのパワーがなくなり、足にむくみが起こります。この状態で夜、横になると足に溜まっていた水が全身に戻り、尿意を催すようになります。
  • 糖尿病:血糖値が高くなると、それを下げようとして身体は多くの水を欲しがり、たくさん飲むようになり(多飲)、それに伴い尿の量も増加します(多尿)。
  • 加齢:加齢や筋力の低下により、膀胱の容量が減少し、少し尿がたまっただけでも尿意を感じる、また、膀胱の弾力性が低下し、尿をためる力が弱まることで、頻繁に尿意を感じます。また、通常は夜間の尿生成は抑えられますが、加齢により、その調節機能が低下します。
  • 睡眠障害:睡眠の質が低下することにより、浅い睡眠や中途覚醒になって尿意に敏感になり、夜間トイレに行く回数が増えます。
  • 薬の影響:利尿剤や降圧薬の服用によって夜間の尿量が増えることもあります。

治療としては、原因に応じて薬物療法、生活習慣の改善、または睡眠の質の調整が行われます。


中医学でみる夜間頻尿

中医学では、頻尿は五臓の「腎」と深く関わっていると考えます。腎は水分代謝や排尿、ホルモン調節などの働きを担います。加齢とともに腎の働きが衰えると、頻尿や尿漏れなどが起こりやすくなります。また、気(エネルギー)の働きが弱いと、膀胱が尿を「締める力」を保てず、尿意が頻繁に起こります。


腎陽虚(じんようきょ)タイプ

腎の「陽気(体を温めるエネルギー)」が足りず、体が冷えて尿量や回数が多くなっているタイプ。体を温め、しっかり栄養を取って、不足しがちな陽気を養いましょう。冷たい飲食は避けましょう。

・症状
尿の色が無色透明、尿量が多い、冷えると頻尿が悪化、手足の冷え、腰痛、足腰がだ
るい、むくみ、耳鳴り、舌が腫れぼったい、舌苔が白い
・食養生
黒い食材には、身体を温め腎を補う働きがあります。しょうが、ねぎ、玉ねぎ、にら、しいたけ、そらまめ、えび、くるみ、シナモン、杜仲茶 などがいいです。

腎陰虚(じんいんきょ)タイプ

「腎の潤い」が不足していて、尿量が少なくなり、熱をうまく冷ませずほてりなどの症状が現れます。潤いを養う食材を積極的に取り、体にこもった過剰な熱を冷ましましょう。

・症状
尿の色が濃く尿量が少ない、ほてり、腰痛、足腰がだるい、疲れ目、かすみ目、耳鳴
り、舌が紅い、舌苔が少ない
・おすすめ食材
白い食材は、体の潤いを補うと言われています。自然薯、れんこん、はまぐり、あわび、牛乳、豆乳、枸杞の実 などがよいです。

心脾両虚(しんぴりょうきょ)タイプ

過活動膀胱に多いタイプです。精神が不安定で、不眠、憂うつ感などがあります。尿意切迫で何度もトイレに行きたくなり、尿漏れを起こしてしまうこともあります。夜更かしを避け、気持ちをリラックスさせるようにしましょう。
・症状
頻尿、尿意切迫(ひどくなると尿漏れ)、憂うつ感、不安感、神経質、睡眠障害、舌先が紅い、舌苔が薄く白い
・おすすめ食材
香りのいいものは気を巡らせます。春菊、セロリ、大葉、苦瓜、、柑橘類、ぶどう、ミント、ラベンダー、緑茶 などがおすすめです。

セルフケア

  • 寝る2時間前からの水分摂取を控えましょう
  • 下半身を冷やさない。腹巻やレッグウォーマーがおすすめです
  • 身体を冷やす甘いお菓子や睡眠の質を下げるアルコールを控えめに
  • 軽いストレッチで気血の巡りを改善しましょう

まとめ

夜間頻尿は、単に「年のせい」ではなく、腎や気の弱り、体の冷え、ストレスなどが関係しています。
西洋医学的な原因を確認しつつ、中医学的な体質改善を並行して行うことで、より深い改善が期待できます。日々の養生で、ぐっすり眠れる体を取り戻しましょう。

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